英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
by Sue Grafton

数年ぶりに、Kinsey Millhonが活躍するアルファベット・ミステリーを聴いて、彼女がちっとも変わっていなくて嬉しかったし、ストーリーも面白かったです。 「アリバイのA」から20作目の最新作では、ずるがしこく、薄気味悪い女性介護士が登場します。

T is amazon




Kinseyはカリフォルニア州のサンタ・テレサの私立探偵。 一人暮らしで、一番の友人は大家で、88歳だけど若々しい、もとパン屋のHenry。 Kinseyが突っ走りやで、強情で、なんでも一人でやりくりして生きているのは、相変わらず。

ある日、近所に住むやはり80歳台の、口やかましいGusが怪我をして、入院します。
怪我のために一人では生活できないGusの退院後の世話のために、Solana Rojasという名の、きれい好きで有能そうな女性が介護人として雇われます。 
Kinseyが身元を調査をして問題も見つからなかったし、プロらしいきりっとした働きぶりなのに、Kinseyはこの女にCreepyさを感じ始めます。

最初から、Solanaが他人の身元を盗んで、犯罪を計画していることが語られるので、悪役のSolanaの仕掛ける罠に、まんまとはまるKinseyとHenryに、はらはらしながら物語は進みます。Solanaは粘つくようで、周到な悪役ぶりで、狡猾にGusが所有する現金、アンティーク、宝石、絵画と、次々に盗みだします。 しかも、思いやり深い介護士のふりをしながら、Gusを薬漬けにして、弱らせていきます。
Solanaの薄気味悪さが秀逸で、彼女がGusをじわじわと苛めながら、弱らせていくのが、なんとも悔しい。 彼女のElderly Abuseの手口のうまさは、感心したくなるほど。

KinseyはSolanaの悪意を暴こうとするのですが、反対にハラスメントの汚名をきせられ、行動の自由を縛られる始末。 
どちらもとことん負けず嫌いの、KinseyとSolanaの対立がエスカレートしていきます。

この他に、家のローンが払えなくなる熟年夫婦や、不動産の異常な高騰、高額な医療費や、アメリカの保険の欠陥など、なかなかタイムリーなトピックをさりげなく挟み込みながら、Kinseyの活躍を見るのは楽しかったです。
ストーリーは、最後の部分がやや緊張感がなく、冗長な感じがありました。

このタイトルのTrespassは、「不法に侵入する」という意味だそうです。

Audio Bookで“Snow”のような文学をじっくり聴くのもいいけど、ミステリーを聴くのもすごく楽しい。 この先どうなるんだろう、とはらはらしても、読み飛ばせない、そのもどかしさも、また楽しい。 Audio Bookとミステリーは特別相性がいいような気がします。 
これからも、毎月ひとつは、秀逸なミステリーを聴いていきたいな。

T is audible


T Is for Trespass:
A Kinsey Millhone Mystery (Unabridged)
By: Sue Grafton
Narrator: Judy Kaye
Length: 12 hours and 29 min.
Release Date: 11-05-2007


朗読は手堅い印象のJudy Kayeで、Solanaの悪巧みを朗読する時の、不気味なトーンが良かったです。 こわ~い、という雰囲気が出てました。
12時間半という朗読時間は、長すぎず、短すぎず、楽しく聴くのに、ちょうどいい感じでした。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://corianderuk.blog80.fc2.com/tb.php/90-d9536766

名前:
メール:
件名:
本文:

Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

全ての記事を表示する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。