英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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前から好きだったユーモアたっぷりで、ちゃめっけのある詩人、Michael Rosenの全く知らなかった一面を知った絵本です。


JulieさんのブログでWe're Going on a Bear Hunt を紹介している記事にコメントした時、この本を教えてもらいました。 2004年、今から3年前に出版された本です。私は読んだことがありませんでした。


Michael は数年前、息子のEddieを亡くし、その深い悲しみを書いたのがこの本です。 Eddieといえば、彼のロングセラー詩集、Quick, Let's Get Out of Here Nappy(おむつ)がいやだと逃げ回ったり、2歳の誕生会が楽しくてはしゃいでいた、やんちゃな息子です。あの詩集から18年、Eddie19歳で髄膜炎で亡くなったそうです。



Sometimes sad is very big.
It's everywhere. All over me.
What makes me most sad is when I think
about my son Eddie.  He died.  I loved him
very, very much but he died anyway.


Michael Rosen's Sad Bookより引用 Walker Books


ごく最初のこの部分を読んで、子どもを亡くすことの悲しみの深淵が迫ってくる思いがしました。 こんな悲しみを耐えて、生き続けるのはどれほど苦しいだろう。


 


Sometimes this makes me really angry.
I say to myself, how dare he go and die like that?
How dare he make me sad.
He doesn’t say anything
because he’s not there any more.


このページには、赤かちゃんから19歳までのEddie7コマのイラストで描かれています。
Baby Bathではしゃぐ赤ちゃん、サッカーボールをかかえる小学生、友達と笑い転げる若者、そして最後の8つめのコマは真っ白、Eddieはもういない。


Sad is a place
that is deep and dark
like the space
under the bed


このあと、Michaelは続けます。


I don’t want to be here.
I
 just want to disappear.


子どもを亡くす悲しみは、その家族と友人たちのPersonalなものであり、その悲しみをのぞきこんではいけないような気がします。
でも、悲しみは誰にでもやってくる。


Where is sad?
Sad is anywhere.
It come along and finds you.


When is sad?
Sad is any time.
It comes along and finds you.


Who is sad?
Sad is anyone.
It comes along and finds you.


Michaelの研ぎ澄まされたシンプルな英語が、響いてくると思いました。


私自身の2人の子どもたちのことを少し考えるだけで、子どもを亡くすことがどれほど辛いか、その深さ、暗さをのぞくのが怖いと思います。


Michaelはずっと、子どもたちのありふれた生活を、ユーモアたっぷりでリズミカルな詩にしているけれど、そのために、深く、細かく、自分のまわりの人々を見つめていたと思います。彼の詩に登場する男の子には、Eddieの毎日の生活にヒントを得たものがたくさんあったでしょう。その息子を亡くした時、彼を謳った詩の世界が崩れていくような気がしたのでしょうか。


イラストはRoald DahlでもおなじみのQuentin Blakeです。 彼は、18年前のQuick, Let's Get Out of Here でも2歳の頃のEddie を表情豊かに描いています。



それ以降、Quentin Blake何度もMichaelの詩集にイラストを描いていて、Michaelの詩といえばQuentinのイラストのイメージが浮かぶほどです。



Walker Bookより


多分、個人的に友達であり、家族もよく知っていただろうQuentin Michael の悲しみに寄り添い、渾身の力をこめて表現している、そんな気がします。


中でも、最初のページの悲しいけどほがらかなふりをしているMichael のイラストは、15回も書き直したそうです。  飄々とした画風のQuentin Blakeですが、この絵本では迫力があります。


この絵本が出版されたのが2004年。 Michaelは今年の6月にはChildren's Laureateに選ばれ、精力的に子どもの詩を広める活動をしています。 

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こんにちは。けんじと申します。

高校で英語を教える傍ら、ブログやメルマガも書いています。
(生徒たちには内緒ですが)

よろしければ相互リンクをお願いできますか。
一緒にがんばっていけたらなと思っています。

こちらでございます。
http://sureyoucan.seesaa.net/

とりあえず私の方ではリンクさせていただきました。

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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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