英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

by Jacqueline Wilson


 3月に出版されて以来、あちこちの本屋のショーウインドーでみかけ、ぜひ読んでみたいと思っていたJacqueline Wilsonの自伝です。
Jacqueline Wilsonは、イギリスの小学校から中学校の年頃の女の子に圧倒的な人気を誇る作家です。かねがね彼女の作品だけではなく、子どもたちへの真摯なかかわり方や、はっきりした物言いなど彼女自身の生き方にも、ずっと感心していました。



 




Jacqueline Wilsonについて書いた、以前の記事はこちらです。


彼女がまとめた読み聞かせの勧めの小冊子について  


彼女にインタビューをしてまとめた本について 


彼女のやさしい小説について 


 


Jacqueline Wilsonが、両親のたちの出会いと結婚、自分自身の誕生からJunior Schoolを卒業する11歳の夏までを書いています。
両親が第二次世界大戦下の結婚だったこと、Jacquelineが生まれた頃の若い両親の暮らし、祖父母と同居しておばあちゃん子だったことなどの、聞き語りから始まります。
やがて、幼い時にすんでいたロンドン郊外のリッチモンド(屈指の最高級住宅地だけど、彼女たちは庶民的な育ちだった)のお店や公園の思い出や、小学校時代の出来事、先生や親友についてなど、たんねんに記憶をたどって書いてあります。 その中で、とりわけ力が入っているのは、子ども時代に出合った本の思い出と、人形相手の一人遊びが大好きだったこと。
題名にある通り、Jackyは空想の世界で遊ぶのが好きな本の虫で、小学校時代は、一日一冊のペースでかたっぱしから本を読んでいたそうです。


読んでいて、まず楽しかったのは、1940年代から多分、60年代ぐらいまでの一昔前の、ロンドンのごく普通の家庭生活や、子どもたちの毎日が、よくわかること。同級生のいじめっこ男子が、女の子をイラクサのなかに突き落とすに意地悪には、「へー、そんなやり方があるんだ、すごく痛そう」と妙に感心しました。海辺のリゾートホテルでの夏の休暇も、夜のダンスパーティーで子どもまでもいっしょに宿泊客全員が行列を作って踊りながらホテル中をめぐったり、かくし芸大会をしたり、しゃれたスモックのワンピースと白靴下で写真屋さんですました写真を撮ってもらったり、いかにもあの時代のイギリスの匂いがしてくる感じでした。


次に、イギリスの子どもたちに人気の本について、いっぱい書かれていること。 あの時代に大人気で、今でもレトロながら人気を保ち、ウチの息子も一時読んでいた、Enid BlytonFamous Fiveなどの小説についてのコメントが特に面白かったかな。



Jackyも彼女の本をいっぱい読んだけど、「子どもはいろいろあっても結局はみんないい子で、お金に困らぬ中流の家庭に育ち、やさしい母と厳しくても尊敬する父がいる」、という設定に、「これはうそっぽい」と納得できなかったそうです。本当の生活を書く作家になってみたい、と小学校時代からしきりに夢見ていたというのが、今の彼女の作品の原動力なのです。
そして、彼女の父も母も、それぞれに独特で、Jackyは、父の感情の起伏の激しさを恐れ、仲良しの母にも、どこか批判を感じるものもあったようです。はっきりJunior School5歳から11歳まで)ぐらいの少女たちを読者に想定しているのが分かる作りだったのですが、父にも母にも恋人がいたことがさりげなく書かれています。
最後に、彼女の作品が生まれたヒントなどがちょっと書いてあるのも面白かったです。 特に私も激しく心が動いた”Ilusutrated Mum”が生まれたときのエピソードが、画を見るように新鮮で、印象的でした。彼女自身の作品に対するコメントも、ほほぅ、と興味深かったです。



物足りないのは、彼女が11歳のところで、この本が終わっていること。Juniorが対象だからそれでいいのかもしれないけど、大人の私としては、大学に進むと期待されていたと思われる彼女が16歳で学校を離れ働き始めるいきさつや、彼女の恋や家庭、本を書き始め、売れっ子になるまでの山や谷について、もっともっと読んでみたかったです。 でも、彼女の読者たちも、一番上の子たちはそろそろ20歳代の後半に入っているはずで、やがてJacquelineが大人になったかつての愛読者たちのために、Jackyのその後の物語を書いてくれるといいなと思います。


 


 


 


 

コメント

初めまして!

nikoさんのBlogから飛んできた雫と申します。
この本はGW中に行った書店で見ましたが、時間がなかったので、中身を確かめずに帰ってきてしまいました。
Jacqueline Wilsonの自伝だったと知ってぜひ読みたいと思います。
ご紹介、ありがとうございました!

う~ん、読みたい♪

Dillさん、こんばんは(*^_^*)
Jacqueline Wilsonさんの自伝、読みたいなぁ♪
(Dillさんのところにくると、読みたい物ばっかりです)
Sleepoverで味をしめ、今は超薄めの児童書で彼女の作品を堪能しています♪
ほろ苦かったり、可愛らしかったり、主人公のに同調してしまうあのストーリーを紡ぎ出す糧となった彼女の人生、絶対読みたいです(*^_^*)
YL高めですよね、きっと(笑)
しっかり修行(?)していつか手に取ります♪
素敵な作品のご紹介、有り難うございました♪

雫さん、はじめまして。
そう言いながら、実は初めての気がしないです。よくお名前をお見かけして、時々blogにおじゃまして読ませていただいていました。私の好きな本の名前がたくさん出てきてうれしく読んでいました。
この本は、JWのファンの方にはお勧めだと思います。各章のエピソード(たとえば人形大好き)の後に、彼女の作品についてのトリビアクイズもついています。またこれからもよろしくお願いします。
雫、っていう漢字も響きも素敵ですね。

ぴっちゃんさん、
JWが好きなら、楽しいと思いますよ。 英語はそれほど難しくないです。 今から図書館にリクエストを出して、気長に待ちながら、うまく借りられたら読む、というのでどうでしょう?
あの話し、この話し、とJWの小説をいろいろ読みたくなると思います。 
私もSleepover好きです。そろそろぜひLizzie Zipmouth もいかがですか?このおばあちゃんがなかなかいいです。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://corianderuk.blog80.fc2.com/tb.php/43-85c73c3b

名前:
メール:
件名:
本文:

Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

全ての記事を表示する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。