英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

by A.A.Milne


 


よく慣れ親しんだ話しの原作を英語で読むと、古い友達に久しぶりに会って、昔話に花を咲かせるような楽しさと、なつかしさを感じるものだと思いました。



Edward Bearが、Christopher Robinの後ろからbump, bump, bumpとひきずられて、階段を下りてきます。ベッドに入る前、父親のLibrary(そうは書いていないけど、多分!)の暖炉の前でWinnie-The-PoohVery Sweetlyにお話しをしてあげて、とねだったChristopher Robinに、父親が語ったお話しです。 


この本が書かれたのは、もう80年前。 今では、「くまのプーさん」と言えばディズニーのアニメの方がずっと広く親しまれているのですが、改めて原作を読んでみると、文章の妙と言い、イラストのうまさといい、職人芸のような細かい心配りが隅々まで行き届いた本でした。


短くてとぼけた会話が、なんともおかしく、登場人物(動物)たちの個性が際立ってきます。“Bother” なんて、普段はあんまり聞かないような気がする言葉ですが、Poohが言うと、彼の性格がよく表れた口癖に思われます。 Pigletにしても、Eeyoreも、RabbitOwlも、こんなにはっきりした性格だったんだな、と改めて感心しました。


遠い昔この本を日本語で読んだ時にはほとんど心に残らなかった、PoohHum(鼻歌?詩?)が、また味があるんです。最初の章で、風船につかまって雲になったPoohがうたう詩と、2冊目の第一章でPigletといっしょに歌う、雪の降る詩が、とりわけ気に入りました。


ユーモラスな出来事を読んでいるうちに、小さい世界の中で過ごしていた、遠い昔を懐かしむ気持ちが広がりました。自分自身の子ども時代と、私がこの本を読んであげた頃の、自分の子どもの幼かった時代が、重なり合って思い出されます。


大人になってこの本を読んでみると、2冊の本の最後、Christopher Robinが学校に行く(家を離れて寄宿舎に入るということなのかな?)と聞きつけたみんなが、お別れの詩を作って、さよならを言いに行く章がとりわけ印象的でした。 


一番終わりに、Poohだけが残って、Christopher Robin2人で、森の中の、Enchanted Place「魔法のかかった場所」に行き、話します。 世界で一番幸せなのはどんな時?とChristopher Robinに聞かれた時のPoohの返事が、「いいなぁ」、と思うし、Christopherの一番好きなことも、いい。 森を離れて学校に行くChristopher Robinの言葉が切なくて、ここは子どもより、子ども時代が返らないことを知っている、大人にぐっとくるシーンだよな、とも思いました。


しかも、E.H.Shepardのイラストが、「これしかない」、と思うようなうまいシーンを切り取り、軽妙に描いていて、見惚れてしまいます。 色のついたイラストと、白黒イラストの2つのバージョンがありますが、やっぱり色つきの方が断然いいと思いました。 ShepardMillenの農場に泊まり込んで、2人で散々語り合いながらこだわってこのイラストを仕上げたそうです。


子どもの本として知られているけれど、この本が1920年代に出版されたときは、大人の間で大センセーションをおこしたベストセラーだったそうです。 (あるサイトによれば、Harry Potterシリーズぐらいの大事件だったそうです!


Christopher Robinが生まれた1920年ごろ、イギリスの中流家庭の子どもは、2階のNurseryと呼ばれる子ども部屋で、住み込みのNannyといっしょに長い時間を過ごしました。 


ロンドン中心の住宅地、チェルシーに生まれたChristopher Robinも、Nanny2階で一日の殆どをすごし、一日に3回、朝食後、午後のTea (5時ごろに取る子どもの軽い夕食)、そしてベットに入る前にだけ、下の大人の部屋に下りてきて、両親と短い時間を過ごしたそうです。ShyだったというChristopher RobinNurseryでどんな時間をすごしていたのでしょうか。


Christopher Robin5歳の時、父のA.A.Milneはロンドンの南、SussexHatfieldの森のはずれに農場を購入し、一家はロンドンとこの農場を行き来するようになりました。 


2階の子ども部屋の遊び相手だったぬいぐるみたちが、この森に飛び出して、自由闊達に遊ぶのが、この物語です。 Christopher Robinのぬいぐるみは今では、アメリカで展示されていますが、向かって右手前のPigletのなんて小さいこと!



 


この本の魅力を伝えるのにどう言ったらいいかな、と布団の中で考えていて思いました。 これは一流の技術を鍛えた寿司職人が、自分の子どものために腕によりをかけて作った、散らし寿司みたいなものだな。 子どもが食べれば、とろけそうに美味しいけれど、大人が食べていっそう、職人の技術の高さと、目配りの細かさに感じ入り、ぐっとおいしい、そんな本でした。

コメント

プー♪

おはようございます♪
旋風を巻き起こしたプーさん、今なら読めるかな?と企み始めました(笑)
PuffinFantasticPoemで蜂蜜大好きクマさんがでてくるとき、
頭の中ではプーさんが登場しています♪
でも、キャラが違う気がしてきました(笑)
とっても楽しみです♪

去年の今ごろだったかな?夢中で読んだのを覚えています。そして、我が家にはWinnie-the-Poohの豪華版があります。ほんと、挿絵を眺めているだけでも、気持ちが和みますよね。お話も面白くて、可愛くて、いまだに我が家の会話にも出てくることがあります。久しぶりにまた読みたくなってきました。

私もmichiさんに影響されて、読みました。
これがもう楽しくておとぶけぶりに参りました。

動物に共通の愛くるしさがいっぱいだなと思います。
うちの犬はまさに
"The little doggy with very little brain"なもんで、一人プププと笑ってしまいます。

ぴっちゃんさん、
ぜひぜひ、お薦めします。
この本は、子どものために書かれた本だけど、大人にもとても魅力的だと思うんです。
実は書くつもりで、さぼってしまったのですが、この本はAudio Book同伴で読むと、なおさら素敵です。
Poohの鼻歌って、ちゃんとメロディーがついていて、それがね~、味があるの。 日本語だと「ふんふんふん」ってなんとなくメロディーが頭に浮かぶけど、英語では、なかなか浮かばないから、イギリス人に読んでもらうのが一番です。 私は珍しく、自己購入してテープでもっていたのですが、1本は、擦り切れてしまいもう聞けないです。なんか、そんなことも含め、特別な気分のする本です。

michiさんの記事、探して読ませてもらいました。ご主人と2人でくすくすいっしょに絵本を覗き込んでいる姿が思い浮かびます。うらやましいな。この本って、それぞれに、自分だけの思い出がからんで、なおさら、忘れがたい本になるのかもしれませんね。
このPoohの森は、私の家から1時間弱です。 今もこのイラストそのままに残っていて、黄色いゴースを見てて、PrickだらけのPoohが出てきそうな気がしました。

Hazelさん、
そう、Poohのとぼけたところが、いいですよね。
Very little brainなんだけど、でもだから一番の友達になっちゃうのかもしれませんねぇ。 OwlとかRabbitほど賢いと、疲れちゃう? 
プププって、わらっちゃう犬といっしょに暮らしてると、楽しいでしょうね。私は動物を飼ったことが一度もなくて、ちょっと残念なのですが、いろいろ考えると、なかなか飼えません。

お久しぶりです

こちらで、Dillさんの記事を拝見してて、この本を是非読んでみたいと思っていました。
そして、偶然本屋さんでこの本見つけました!
中を見てみると絵がカラーで可愛かったので、2冊とも購入しちゃいました。
Disneyの「くまのプーさん」しか知らなかったので、本だとイメージが少し違うなぁと感じました。
読むのが楽しみです♪
これからも、本のこといろいろと教えて下さいね。
それから、うちのブログにリンクさせて頂いてもいいですか?

Roseさん、
わ、私の記事がきっかけでこの本を読んでくださるなんてうれしいです。 Disneyもかわいいけど、私は、原作のイラストがもっと好きです。
感想を読ませていただくのを楽しみにしています。

リンクしてくださるのはうれしいです。私もリンクさせてくださいね。

ありがとうございます

リンクさせて頂きました。
これからもよろしくお願いします。
こちらの更新を楽しみにしています♪
本のことイギリスのこと教えて下さいね。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://corianderuk.blog80.fc2.com/tb.php/41-33cdefe5

名前:
メール:
件名:
本文:

Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

全ての記事を表示する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。