英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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by Veronica Bennett


Pride and Prejudiceを読んでみたいと思いながら、どうも敷居が高いので、まずは気楽に読めそうな、若きJane Austenの恋を描いたTeen向けの本を読みました。印象的な表紙に目がとまりました。


 



Janeは、牧師の父と、母、姉のCassandraとともに、イギリスのハンプシャー州の田舎に住んでいます。 男兄弟5人は、それぞれ独立したり、軍隊に入ったりと、あまり家にいないので、両親と姉との静かな淡々とした毎日です。 美しく、機転がきく姉のCassandraは数年前に婚約し、フィアンセのTomが結婚できる経済状態になるのを、辛抱強くまっています。Janeは、いつか自分にも恋がおとずれるのを夢見ながら、周りの男女の恋をモデルにした小説を書いています。
18世紀後半の田舎の紳士たちの世界では、若い女性が家族の知り合い以外の男性に出会うチャンスは、舞踏会(Ball)にほとんど限られています。Janeはある舞踏会で、見知らぬハンサムなWilliam Heathcoteに紹介され、一緒に踊り、心が弾みます。Mr Heathcoteから、もう一度、最後のダンスも一緒に踊って欲しいと申し込まれ、Janeの心は高まります。 


読んでいて、Janeたちの窮屈そうな生活に、ため息が出てしまいました。 静かな田舎での日常生活では、刺繍をしたりスケッチをしたり、庭の果樹を取ってジャムを作るほかには、近所の親しい数家族と行き来するのが、ほとんど唯一の楽しみです。たまに遠くに住む親戚が遊びにきたり、近所で舞踏会が開かれるのが、大行事。 女性たちは、家族に守られ(21歳ぐらいまでは、家族か、ごく親しい大人のエスコートなしには、外出はできません)、ふさわしい結婚相手と出会うことを、みんなに期待されています。
でも、女性側から主体的に行動することは、できないのです。 舞踏会に行っても、誰かに紹介してもらわなくては見知らぬ男性と話せないし、男性に申し込まれなければダンスはできないし、心がときめいても男性から手紙がこなければそれっきりだし。。。もちろん結婚の申し込みも男性がするのです。


内気で、容姿にもいまひとつ自信がないJaneは素通りしていく恋を哀しみ、気持ちが乱れるのですが、姉には全てを打ち明けても、他の人には知られたくなく、静かに淡々と暮らしています。 母の友人たちが訪ねてくれば、誰が誰と結婚するという会話を聞かされ、Janeの心はさらに沈みます。 Janeはその中で、周りの恋の成り行きを静かに見つめ、小説の世界に再現しながら心を開放するのですが、その小説さえ、こんなものを書いていていいのか、という迷いを消せません。


彼女のまわりでひときわ、のびやかで自由を楽しんでいるのは従姉妹のElizaですが、彼女は親からゆずられた財産と、亡くなったフランス人の夫の爵位、そして華やかな美貌の持ち主です。生まれながらの美貌や財産のあるなしで、女性の行き方が大きく左右されてしまう時代だということがひしひしと感じられます。


この作者は、Janeについて丹念に調べ、誠実に描こうとしているという印象をうけました。 ドラマチックな盛り上がりは少なく、むしろ淡々としていて地味な毎日のJaneの心に焦点をあてた物語になっています。会話も、時代にあわせた感情を抑えたもので、何がおきるか、何がおきるかと期待しながら読み進め、なんだか大したことがおきない、という感じです。 でも、これがこの時代の多くの女性たちの現実の生活なのでしょうし、その毎日がとても丁寧に描かれています。


英語のスタイルは、先日読んだRemains of the dayを彷彿させる古風なものでした。1月に映画で見たMiss Potter”は約100年後に生まれた絵本作家のBeatrix Potterが主人公ですが、彼女が長く未婚でいながら、おおらかでのびのびした性格に映画で描かれ、後半生には自分の理想を高らかに掲げ、たくましく暮らしたのにくらべると、Janeの抑制した生活がひとしお印象的に感じられます。この違いは、時代の違いであると同時に、2人の個性の違いでもあると思います。 Jane41歳で亡くなり、彼女の肖像は姉のスケッチをもとにしたものしか残っていないそうです。


 


偶然、今日のBBCJane Austenを描いた映画、“Becoming Jane”が、まさに今日封切られた、と紹介していました。 これは早速明日にでも見てこようかな、と思ったところです。 これでいよいよPride and Prejudiceを読む準備が完了しそうです(笑)。



追記
イギリスのアマゾンを見ていたら、Jane Austenを主人公にしたミステリーシリーズが6冊も出ているのを見つけました。 彼女が犯人を見つけるのかしら? 読者のレビューでは「フィクションだけどCleverで面白い」とあり、評価もまずまずだし、これも読んでみたくなりました。。。。


Jane and the Unpleasantness at Scargrave Manor: Being the First Jane Austen Mystery (Jane Austen Mysteries (Paperback))


by Stephanie Barron



コメント

はじめまして。ケンブリッジのしばこです。
素敵なサイトですね。私も英語の本を辞書片手に読み始め四苦八苦してます。でもどの本がいいのか解らないので、とても参考になります。

ジェーンオースティンの世界の女性は、ちょっと容姿に自信がないけど個性的で一生懸命な女の子ってイメージでしたが、まさに彼女がそんな感じだったのですね。親近感わきますー。

素敵なサイト、是非サイトをリンクさせてほしいです。これからもよろしくお願いします。

Jane Austen のPride and Prejudice、私も読もうと思い購入してあるのですが、どうも時代物は苦手でいまだに手つかずです。映画が評判が良かったようなので買ってみたのですが、なかなか読もうという気が起きないです(苦笑)
それならオーディオで、と思ったのですが、これも挫折。
日本語の本も、時代小説は殆ど読んだことが無くて、食わず嫌いか?と思いながらも、なかなか壁を破れません。
DillさんのPride and Prejudiceへの準備を読みながら、Jane Austen自身へ、周りから攻めていく方法もあるのか!と一つ発見しました。
Pride and Prejudice読み終えた後の感想を楽しみにしています♪

しばこさん、おはようございます。こちらは春爛漫の日曜の朝ですが、そちらはいかがですか?
日本語の本がなかなか手に入らないので、重ーい腰をあげて、ぼちぼち英語の本を読み始めたところで、私も試行錯誤中です。まだ本屋に行って背表紙を見るだけで、なんだか疲れちゃうんですよ。
リンクをさせていただけるのはとてもうれしいです。これからもどうぞよろしくお願いしますね。

Pride and Prejudiceは2年前くらいに読んだことがあります。あまりにも面白くて、気が付いたら午前3時だったということもありました。Pride・・はイギリスの女性に圧倒的に人気のある作品ですが、よく分かるような気がします。時代は違っても、恋のかけひきの面白さや、女性の葛藤などは、いまの時代でも共感できる部分がたくさんあるように思いました。ジェーン・オースティンをテーマにした本もたくさんあるんですね。この本も面白そう!

リウマチばあちゃんさん、
そうですね、堀を埋めて逃げられなくする。。。という感じですね(笑)。 図書館でAudio Bookも予約したし、あとは本を買うだけです(ははは)
ところで、リウマチばあちゃんさんがPride and Prejudiceをオーディオであまり楽しめなかったのは、この本の古風でやや難解な英語のせいじゃないかしら? 私もLibriVoxにしようかな、と思って聞いてみたのですが、どうもすっきり頭に入らず、難しかったです。 章ごとにクレジットが入っていたりするのも、邪魔っけで、英語の勉強と思えば気にならないことも、文学の朗読を楽しむつもりだと、ちょっと苦しいな、と思いました。 Alexsander Smithはその点、ゆっくりで簡単で、私の聞いてみたAudio Bookでは家事のお供に一番のお勧めなのですが。。。日本の図書館で英語のCDを貸してくれる日が早くくるといいなぁ。

michiさん、
Pride and Prejudiceってそんなに面白いのですね、楽しみです。ちょっとLibriVoxで聞いてみたら、なかなか手ごわそうだったので、今回は、ちゃんと本を買って、たまには単語調べもしながら、聞きながら読んでみようか。。。と今は思っています。
この伝記は地味なので、お勧できるか自信がないのですが、同じ作者で、フランケンシュタインの作者(18世紀のイギリス女性)の伝記もあって、こちらは一応アマゾンで☆4つでした。(1人だけのレビューですが)。michiさんの記事に刺激されて日本から取り寄せた須賀敦子さんの全集の4巻(彼女の書評を集めた巻)が届いたばかりで読んでいたら、フランケンシュタインがなかなか面白いと書いてあって、ちょっと興味をもったところです。 作者の人生も興味深いようです。 読みたい本が増えるばかりで困ったもんです(笑)

こんばんは。おはようございます?

ジェーン・オースティンを題材にした本はたくさんあるんですね。
僕はオースティンが大好きで、「オースティン論」みたいな本を何冊か買いました。

でもオースティンは保守派か?急進派か?などを論じるものが多く、それはそれで興味深かったですが、それを知ってオースティンの小説がさらに面白くなった、ということはありませんでした。

オースティンはフランス革命真っ只中に生きたので、そういうことに感心を持つ学者の方が多いのはわかりますが。

Jane の生涯を読むと、ちょっぴり切なくなりますが、だからこそ、あんな素敵な小説が書けたのだなあ、と思います。

まさんたさん、こんばんは、
私もJane Austenの伝記を読んで、切なく感じる場面がいくつかありました。 とりわけ、Tomと恋の予感にときめく舞踏会を楽しんだ翌日、彼からの手紙がきっと来ると信じているのに、何もこない。 そんな日が何日も続いて、とうとう、あきらめるのですが・・・その描写がとりわけ哀しかったです。 
まさんたさんも、Janeの作品をとてもお好きなのですね。 私もようやく、読み始めるつもりで、どんな世界が待っているか楽しみです。

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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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