英語が難しくなくて、面白くて、愉快な本を探していたら、この本に出会いました。
Swindonというイギリスの田舎町にすむChristopherは、夜中に一人で外に出ると、犬が殺されているのを見つけます。庭仕事に使うフォークでWellingtonという近所の家の犬が刺されて死んでいたのです。 血まみれの犬を抱きかかえているChristopherに、かけつけた犬の飼い主Mrs Shearsは叫び声を上げ、やがてやってきた警官はChristopherを警察に引っ張っていきます。
Christopherは15歳、この犬を殺した犯人を見つける決心をして、そのProjectの記録をつけるためにこの本を書き始めます。
この本を読み始めてすぐ、Christopherが数学の天才であることがわかります。そしてそのほかのたくさんのことも。。
Wellingtonを殺した犯人は、この本の真ん中あたりでわかるのですが、それからChristopherはもっと大きなProjectをはじめることになります。
英語としてはとてもシンプルで読みやすく(数学については???が飛びましたが)、いったいどうなるのか、読み始めたらやめられませんでした。この本は、この少年と知り合う物語です。そして、Christopherは、私が今まで気づかなかったことを、深く感じる少年です。この少年の目を通してみると、世界が違って見えます。
あまり予備知識をもたずに、素直に彼の話しに耳を傾けながら読むのが、この本の一番の楽しさだと思うので、これ以上は具体的には書きません。
昨日の午後借りてきて、今朝一気に読み終わりました。 ユーモアにあふれていて、くすっ、と感じるところがあちこちにあります。ついつい涙ぐんでしまうこともありました。そして、宇宙について、地球について、星について、朝焼けやBirdsongsや、そしてとりわけ人について、たくさんのことを考えました。
この本は、図書館では大人コーナーとTeenコーナーの両方においてありました。そういう本だと思います。
コメント
自閉症を身近に知らないせいなのでしょう、私はChiristopherの内面の世界について知ることにぐいぐいひきつけられ、外面のことにあまり考えがまわりませんでした。 それでも、とても好きな本でした。
読むのは決して早くないのですが、せっかちなんです。だから、長い英語の本をちゃんと読むのが、どうも苦手なんです(苦笑)
そうですね、私も、稀有な才能をもった人の幸せって何だろうと、考えさせられました。
一昨日、テレビで、Child Geniusという番組を見ました。 イギリスの10人の天才少年少女を紹介していて、これから数年にわたって、彼らの軌跡を追い続けるそうです。
彼らはIQが170もあったりして、チェスや文学や、哲学や化学などに大人を凌駕する力をもっています。でも、これほどGiftedな子どもたちも、同じ年齢の子どもとあわず、大人との付き合いに限定されてしまう、合った学校が見つけられず家庭で親と学ぶことになる、過大なプレッシャーがかかっている、そして何より自分と同じような人がまわりにいないために自分をOddと感じる。。。と多くの悩みをもっていることを伝えていました。
番組のトーンとして、子どもや親の悩みに寄り添おうとしながら、一方で、これは行き過ぎだという部外者的な冷めた目も感じました。
Chiristopherのことを何度も思い出す番組でした。
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Dillさん、読まれるのが速いですね!