英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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このごろ日本語で書かれた英語についてのサイトをたくさん読んでいますが、
英語だけが外国語じゃないし、もっとアジア語もやった方がいいという意見をけっこうみかけ、アジア語を先にやってもいいぐらいだ、という議論もあったので、私の大昔(!)の経験を思い出しました。



もともと私は受験英語をサボっていたので、英語はかなり重症の不得意科目でした。
それで、英語はもうあきらめて、中国語でやっていこうと、
社会人になって3年目には、張り切って中国に留学し、それから2年北京で働きました。
当時の中国は、天安門事件の前でしたから、今の中国とはかなり違います。
(でも、最近のニュースを見てると、変わんないなぁ、と思うことも多いですが・・・)
いろんな問題はあったけど、のどかでひなびたところもあって、なかなか良かったのですが、中国の大学で一年勉強して、中国語は楽しめなかったです。

毎日、人民日報や、毛沢東同志の逸話を語学教材として読まされて、使えないことをやっている気がして、嫌になりました。 文化大革命の時期に、中国語から敬語や丁寧語がほとんど消えたとのこと、ぎすぎすした言葉だとも思ったものでした。 中国の歴史ロマンに憧れて、中国史を学生時代に勉強した私には、あの頃の”新中国“の中国語教育は、どうも馴染めなかった。 

言葉は、その言葉を話す国の政治や文化が濃厚に反映され、政治が言葉もコントロールするのだと、つくづく思いました。



でも、中国は好きだったし、その後2年、北京の米系合弁企業で、唯一の日本人として仕事をしました。 最初は、中国語を使えるぞ、と張り切ったのですが、そのうち仕事ではあまり使わなくなっていきました。

ボスは香港人、仲間はシンガポール人に中国人、とみんな普通語(今でもこう言うのかな?)を話したのですが、私の中国語では、ネイティブの彼らにはまったくかなわず、仕事では、どうやっても自分の言いたいことが言い切れず、口惜しい思いをすることが多かったのです。広東語、福建語と母語がちがっても、中国語のネイティブは、格段に中国語がうまかった。
この会社にはトップにヨーロッパ人やアメリカ人が多かったので、社内の公用語は英語で、私も段々、仕事はすべて英語でするようになりました。 その当時、私の英語は中国語より弱かったけど、英語で話すと妙に開放感がありました。遊びは中国語、仕事は英語、と同じグループで使い分けるのがちょうどいいと思いました。

中国語で話す限り、私は中国人の土俵に上がっているわけで、彼らの流暢な中国語にはまったく太刀打ちできなかったけど、英語で話せば、上手下手はあっても、気分的にスイッチを入れ替えることができたのです。 



ああ、英語は国際共通語なんだ、英語は使いようでは強い、と身にしみました。
そして、結局、中国での仕事の契約を終えるころには、英語を捨てるわけにはいかない、とアメリカに行く計画を立てていました。今思えば、このころの私は無謀に冒険好きでしたね・・・



英語は国際共通語と言っても、ネイティブと話せばやっぱりくやしい思いはします。私はおもいがけずイギリス在住9年、その前にアメリカにも住んだので、英語はネイティブ並みになったかと言えば、いいえ、全然違います(笑)。

ヒヤリングは日常生活でかなり問題があるし、スピーキングではしょっちゅう文法を間違い、読みも書きも、何より、自分の中で母国語の日本語にくらべて、格段に弱いと実感してため息が出ます。 私がなまけもので、語彙を増やすとか、フレーズを覚える努力をちっともしなかったのがいけないのですが、それにしても、大人になってから力を入れて使い始めた外国語が、ネイティブのレベルに近づくのは、かなり難しいと思います。 

加えて、イギリス育ちで現地校で英語で学んでいる中3と高2の子どもに、英語力で抜かれて、日常生活のささいなことでいちいち、彼らが私よりどんなに英語が強いかを日々思い知らされているので、いっそうネイティブとの距離がわかるのですが、まぁ、残念ながら差はすごく大きい。 昔は、彼らに英語を教えたのにねぇ。



このネイティブとの差の大きさを知れば知るほど、ある言葉でネイティブと学習者が話すときは、その学習者がかなり言葉を使い込んでいても、学習者に不利なことが多いことを実感します。 友達と楽しいおしゃべりをする分には、ネイティブに囲まれて、刺激を受けるのもいいけど、仕事なんかの真剣勝負のときは、う~ん、まずいことがいっぱいある。

たとえば日本人が中国語や韓国語を勉強して、中国人や韓国人と話すのは素晴らしいことだけど、仕事みたいな真剣勝負では、英語を使った方がいい場面があるだろうし、英語を疎かにするのはリスクが大きい、と私は思います。 お互いに相手の言葉を話すならいいけど、一方通行の場合は、かなり苦しい。

もちろん、ある国の専門家で、その国に長く住むなら、その国の言葉を話すべきだけど、それでも、英語を共通語として用意しておけば、英語にスイッチすることで、お互いの力学が変えられる場面がかなりあると思います。

じゃ、他の共通語にスイッチできない英語のネイティブとの真剣勝負をどうすればいいかと言えば、英語でやるしかないですね(笑)。イギリスやアメリカ人は苦労して英語を学ばなくても流暢に国際語をしゃべるのだから、ずるいと思います。 電話なんかで私が苦労しているのに、ぺれぺら話されて、こっちの英語をばかにされている気がして(被害妄想?)、英語のネイティブって、ちょっと傲慢じゃない、と腹を立てることもあります。



でも、イギリスでも、段々、ノンネイティブの英語が目立ってきたし、イギリス人と話していて、上手にノンネイティブに配慮してくれてるな、と思うことも増えてます。特に、海外に出る機会の多いネイティブは、こういう人が多いです。

イギリスは英語を生み出した国で、英語に深い誇りをもっているし、英語が世界的にひろまっているおかげで、いろんな恩恵をうけている、と思います。 でも、植民地だったアメリカやオーストラリアで独自の英語が育っていったなかで、自分たちとは違う英語が存在することを認め、英語の文法や語彙の使われ方を、自分たちの流儀でコントロールしようとする意識がかなり減ってきているように感じます。 

今や、いろんな英語をごたまぜにした、国際共通語としての英語が、イギリスや、アメリカのコントロールを離れ、一人歩きしはじめていて、もう、イギリスにも、アメリカにも、英語全体をコントロールすることはできないだろうな、と。

これって、イギリス人かれ見れば、けっこういやな感じもあったかな、と思います。 たとえば、間違いだらけの日本語が、当たり前の顔をして大手をふるって押し寄せてきたら、たとえ使っているのが外人でも、日本人はずいぶん嘆くのではないかしら?



対外的には自分たちとは毛色の違う英語を認めるようになった一方で、イギリス人は自分たちの英語文化が残るように、イギリスの中ではかなり真剣に努力しています。小学校からシェークスピアを繰り返し教えるし、詩を暗誦させることに力を入れています。 説得力があるだけではなく洗練された文章を書いたり、 言い負かすだけではなく、ユーモアや教養のあるスピーチをすることを、学校ではしつこく訓練します。この前テレビで、英語協会みたいなところの代表のオックスフォード大学の教授が、英語の文法がくずれている、と嘆いていたので、文法への影響も大きいらしいし、教科としての英語の強化がかなり繰り返し議論されてます。 イギリス人は、外からの英語の変質に抵抗しているな、と私は観察しています。

こうしてみると、多分、これからの英語はイギリスの文化背景をそぎ落とした、機能性の高い英語が国際共通語として主流となり、少数派(Birtish Councilによれば1/4とか)のネイティブスピーカーたちが教養や文化の香りのする英語を守っていこうとする、という英語の多様化が進むのではないか、と私は思っています。だから、日本人は、シンプルだけど、論理的で機能性の高い英語をめざすのが、賢いと思います。 ただし、英語の教養もなかなか魅力的なので、余裕があれば、楽しみながら身につけるのも、かっこいいとは思いますが(笑)。


それで、私の中国語ですが、今はもうほとんど蒸発して、仲良しの中国人とたまに使うぐらいです。でも娘が16歳で中国語始めました。 まだまだ私の方がうまいので、中国語では抜かれないように、またやろうかと思っています(!)

コメント

中国語

お~、Dillさんは中国語をやっていらしたのですか。それも本格的に。
英語の次に必要とされるのは中国語だろうと思って、私も中国語をやろうと思っているのですが、3年前にちょっとやったきり中断しています。
役立つだろう程度の気持ちではとてもできそうにありませんね。あ~、一段と気持ちが萎えてきました。

やはり共通語

Dillさん、いろいろな経験、されているんですね。すごい、すごい。

イギリスに来て、一番意外で、楽しかったのは、別の国から来た子(英語クラスなのでみんな若い)と(たどたどしく)英語で話せたことでした。世界が広がるなあ・・と、思ったことでした。
北欧の子たちの、リスニング力がすごかったのですが、イギリスのテレビが流れているそうで・・。日本でも、気張らず、気軽に、なにか英語の番組が普通に流れていたら、少しは、役に立つかなあ・・と、思ったことでした。

そうそう、関係ないんですが、Alison Uttleyの、あの The Country Child の舞台の丘の上の農場に、For Sale の看板が・・。不動産会社のウェブサイトにも出ていました。なんだか、淋しかったです。

おお!論文読んでるのですね~(^。^)頑張れ~~~♪

それにしても、Dillさんは国際派なんですね~。私なんて旅行以外で日本から出たことないです。。。
すごいなあ~~~!

お子様の教育とご自身の経験から、Dillさんでなければできない素晴らしい研究ができそうですね!

Re: 中国語

そんなぁ、萎えないでください。 中国はすごくおもしろい国です、よくも、悪くも。
旅行に行くのに近いし、ぜひ中国語を・・・

と言いつつ、私もフランスがせっかくとなりだからと、フランス語をほんのちょっとやったけど
即効で脱落しました。 もう新しい言葉はむりだぁ!と気分を萎えさせてしまいました(笑)

Re: やはり共通語

そうですね、イギリスに住むと、いろんな英語があるなぁ、と改めて感心しました、私も。
かわいい若者がいる英語のクラスに通ったんですか? いいですね!
私も大学にもどって、ひとまわりも、ふたまわりも違うクラスメートに囲まれて、
楽しかったです。 英語って、敬語がほとんどないから、なんか年を意識しないですよね。
同じ仲間と日本語にスイッチしたとたん、丁寧語やら、敬語まで使ってもらって、
年を感じたりしてます(大笑い)

> そうそう、関係ないんですが、Alison Uttleyの、あの The Country Child の舞台の丘の上の農場に、For Sale の看板が・・。不動産会社のウェブサイトにも出ていました。なんだか、淋しかったです。
え~、それは淋しい・・・B&Bをやっていた方のFarmでしょうか?いい買い手がついて、
素敵なままで残しておいてくれるといいですね。
私が億万長者だったら、買いたいなぁ。

ぺんちゃんへ

教えていただいた論文探しのテクニック、重宝してます!ありがとうございます。
日本語はいいですね、読むのが楽しいです。
英語は、すぐ眠くなってしまって、困ります。

海外は一回でちゃうと、癖になるのかもしれません(笑)
でもその分、日本の素晴らしさを楽しめてないこともあるのは残念。
まあ、一回しかない人生、欲張っちゃいけませんね(i-265

すごいすごい!Dillさん、中国語もお話できるんですね。たくさん経験があるんだなあ、、、、私なんて英語もまだまだ初歩でお恥ずかしいです。

私が住む県の外国人の7割から8割近くがアジア人で、そのほとんどが中国人なので、まだまだアジアの言語は必要だと思います。
日本にいる白人は割りとちやほやされていますが(笑)アジア人の方が苦労が多いように思います。

私も大昔に中国語をかじった経験があるのですが、昨今の中国との関係の悪化にモチベーションがダウンしていたのですが、今こそ中国語が必要なのかもしれないなあと思いました。

Re: タイトルなし

> 私も大昔に中国語をかじった経験があるのですが、昨今の中国との関係の悪化にモチベーションがダウンしていたのですが、今こそ中国語が必要なのかもしれないなあと思いました。

そうですねぇ、せっかくのお隣通し、もっと仲良くできるといいのに、どうも、中国、韓国、日本は、
素直にはいけないところがありますよね。
とは言え、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなんかも、いろいろと紆余曲折があって単純な仲良し仲間じゃないし、やっとこの数十年、EUでスクラムを組みつつも、やっぱり今でも悪口系ジョークを楽しんで言い合っているし、
国が大人になったら、大人の付き合いができるということかな?

イギリスでも、留学生なんて中国人が爆発的に増えて、不動産も中国人が買いあさっているという報道もあったし、
ちょっと中国バッシングが流行っているみたいなところもありますね。
私も、中国語、久しぶりにやろ~と。


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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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