英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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by Stieg Larsson / Translated by Reg Keeland

英米のベストセラーのトップ10にずいぶん長くランクしている、
スウェーデンのMillenniumシリーズの3作目を聴きました。
ティーンのように華奢な女主人公が瀕死の怪我から復活、
病院に隔離されながら、彼女の抹殺をねらう悪党と情報を武器に戦います。


Girl kick



図書館にこの本のAudio Bookを予約したのは、半年も前で、
漸く、順番がまわってきました。
さっそく聴き始めたら、おもしろくて、CD21枚、一気に聞きました。

ミステリーには、真実さがしの謎解きの面白さと、
極限に追い込まれた登場人物たちの個性の面白さがあるけれど、
このシリーズは、後者がとりわけうまい。

主人公Lisbeth Salanderの情報戦争というメインストーリの展開もはらはらするけど、
登場人物のさまざまなサイドストーリーがまた楽しい。
テンションの高いミステリーは、筋の展開に無理を感じて
がっかりすることも多いけど、
このシリーズは、かなり異常な設定だけど、無理なく読めました。
周到に張られた伏線のうまさと、キャラクタの存在感のおかげ。

どの人物も、個性的で、印象的。
特に女性がタフで、意志が強く、決断力もある。
男性陣もなかなかタフだけど、女性たちの方が圧倒的。
作者のStieg Larssonの、女性に対する徹底的なConfidenceに、
女性の私には胸がすっきり、わくわくするけど、
男性読者はどう感じるのかな。

主人公のLisbethは、一作目から
他人を徹底して拒否する冷たい個人主義者だけど、
この3作目に入って、彼女を見守る年配の男性たち(保護者と元雇い主)や、
女友人Mimian、ハッカー仲間との関係がじんわりと深まっていくのがいい。
彼女の心の変化が、静かに、でも説得力をもって描かれ、
ふと気づくと、Lisbethリズベットの強さに、まろやかさが加わっていた。

副主人公のMikael Blomkwistも相変わらず、つぎつぎと女性にもてて、
仕事ができて、そのくせちょっと内向的で、
Lisbethには徹底的にやさしくて、
まあちょっとなところもあるけど、なかなかすてきでした!
その彼にもついに、長い関係を予想させる女性が登場、
彼女がまた、タフでかっこいいし、情熱的。

ジャーナリスト出身の作者、Stiegが
Mikaelに自分を投影させているのは確実だと思うけど、
これが、彼がなりたいジャーナリスト像なのか、
彼自身がこんな人だったのか、
想像してしまいます。
若くしてStiegが亡くなったのは、返す返すも残念。
 
Mikaelの仕事のパートナー、Erikaの仕事での挑戦と
思い切った決断も胸がすかっとしたし、
Mikaelの妹の弁護士もかっこいい。


それに、どの登場人物も、
決まった恋人がいなければSexをスポーツのように楽しむし、
恋人ができれば、情熱的に味わうし、スェーデンというお国柄なのか、
その感覚が、このシリーズの味付けになってる。
スェーデンという国のライフスタイルが、面白かった。

そうそう、イギリスだとミステリーには紅茶がつきものだけど、
スェーデンは徹底的に、コーヒーの文化で、
どのシーンでも、コーヒーメーカーから挽きたてのコーヒーの匂いが漂ってくる。

3作目を聴いたら、前の2作をかなり忘れているのが残念で、
一作目、二作目ともう一度、聴きなおしました。
結末を知ってから聴きなおすと、
シリーズの最初から、複線が縦横に散らばっているのが、
よくわかりました。

たとえば、一作目は、メインストーリーの謎解きが終わってから、
ちょっと脈略なく別の物語がくっついている感じがしたけど、
2巻目以降のなると、この後半が生きてくるのですね。

スエーデン語から翻訳された英語は、
素直に自然にスェーデンの雰囲気を伝えていて、、
わかりやすくて上質な翻訳だと思いました。

しかもSaul Reichlinの朗読、うまくて、味もある。

Saul.jpg


スエーデン語の名前がなかなか覚えられなくて
登場人物名が混乱してしまった私でしたが、
この朗読では名前がわからなくても声の雰囲気だけで、
何人もの登場人物が聞き分けられました。
その朗読のプロの技術がすごいです。

文句なく楽しめる、逸品のミステリーです。




過去の記事

1作目 The Girl with the Dragon Tattoo の感想

2作目 The Girl Who Played with Fire  の感想

コメント

面白かったですねー

3作とも聴かれたんですね。すごいなあ。3作目だけでもCD21枚って・・。
私は3作目がペーパバックで売り出されて、この前読了。いや~、面白くって毎日寝不足でした。名前は、なんと読むのかさっぱりわからず、覚えられず、登場人物の名前をとにかく、書きとめながら読んでました。1作目の映画が公開されて(原作を壊さずよくできていたと思います。)、ようやく、なんとなくわかった次第。
そんなことあるかなあ・・と、思うところはあるけれど、ホント、楽しめました。信頼できそうな作家さんだったのに、Stieg Larsson、亡くなってしまって残念ですね。

まずは1作目から読んでみます!

Dillさん、こんにちは。もつこです。

なるほど、この本は以前1作目、2作目とオーディオブックのご紹介をしていただいた本ですね。
個性的な主人公の設定に魅かれながらも読んでいませんでした。
シリーズ3作目まで聴かれたときいて、ようやく1作目を手に取って読んで見ることにします!
さっき図書館に本を予約しました。

今年はあっちこっち、多作ミステリー作家のシリーズものに手をつけているので(Jeffery DeaverやらMichale Connelly)すが、また新しいシリーズを知って楽しみが増えました!

それにしても作者の方、亡くなっているのは本当に残念ですね。。。。
もう続きは読めないんですものね。

ではまた。

Re: 面白かったですねー

エコーさん、こんにちは。

ええ、面白かったですね!!
確かにCD21枚と聞くと長そうだけど、面白かったからあっと言う間でした(笑)

スェーデンの名前、本当に苦労しました、私も。
First Nameは覚えても、苗字はなんかみんな同じに感じますよね。

映画は私は見ていなくて、DVDで見たいと、予約中です。
トレーラーの女主人公は、ちょっとイメージが違うような気がしたのですが、
良かったのですね、楽しみ!!

私も彼の作品をもっと読みたかったです。


Re: まずは1作目から読んでみます!

もつこさん、おはようございます。

このシリーズお勧めです、感想も聞かせてくださいね。

私はこのごろ、あまり新しい作家を開拓してなくて、
もうちょっといろんな作家を聴いてみたいと思っているところです。
もつこさんの読んでらっしゃる、Jeffery DeaverやらMichale Connellyも、
まだ手に取ったことないし。。。。今度読んでみようかな。

日本語の書評だと、読むでもなく頭にいつの間にか入っているのですが、
英語の書評はなかなか読まなくて、めんどくさくなっちゃうんですよね(苦笑)

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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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