英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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古い日本を深く愛した、明治時代のアイルランド人、
ラフカディオ・ハーンの怪談・怪奇短編の、英語の原典を選んでみました。
怪談って、夏らしいという気がしたので。

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LibriVoxには、ラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn)の短編が8篇登録されていて、
そのうちの3つが日本の怖いお話しです。

ラフカディオは、明治時代、日本にやってきて、松江の中学の英語教師となり、
辺鄙な都、松江に強く惹かれ、やがて松江藩士の娘、小泉節子と結婚しました。
その後、日本に帰化し小泉八雲となり、日本の伝統を紹介する本を書きました。



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松江のあとは、熊本、神戸と職を変え、東京帝国大学文科の英文学講となり東京に住みます。
東大は7年後に解任(理由はわからないのですが、学生は猛烈に反対したそうです)され、
後任には夏目漱石や上田敏がついたそうです。
その後、早稲田大学の講師になりましたが、54歳の若さで狭心症で亡くなりました。
日本に渡って15年、1904年、日露戦争が勃発した年でした。


年譜を読むと、彼の一生はめまぐるしい旅続きで、
既成の社会になじめない、放浪者の孤独感のようなものを感じます。

父は、アイルランド人(イギリスではマイノリティ)のイギリス軍少佐で、
ギリシャの島に赴任していたとき、島の裕福な家の娘であった母と結婚、
ラフカディオは2歳までギリシャで暮らします。
その後、アイルランドのダブリン、西インドで育ち、ロンドンでの教育を終えて、
移民船でアメリカに渡り、新聞記者になります。
シンシナティで黒人女性と結婚しますが、それが当時違法だったため、職を失い、
2年後には離婚、ニューオリンズに移り、記者として西インドに赴任したりもします。 
1890年、明治23年、40歳で日本に雑誌通信員としてやってきますが、
結局、松江の英語の先生として暮らしはじめたのです


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ラフカディオは日本の古い文化に深い興味をもち、日本文化を欧米に紹介する本を書きますが、
当時の日本では彼に対する評価は冷ややかだったようです。
亡くなった年に出版された「Kwaidan(怪談)」は彼の死後アメリカで評価されましたが、
当時の日本では見向きもされなかったそうです。 



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それが、時を経て、古い日本が見直される中で、
小泉八雲の作品や生涯が、今の日本人をひきつけているようです。

彼の妻、小泉節子が端正な日本語で書いた、八雲の思い出を書いた本も、青空文庫で読めます。
思い出の記  小泉節子

妻が描く小泉八雲は、生き生きとして、100年以上前に日本にやってきたイギリス人のやわらかく愛情深く、でもちょっと偏屈な人柄が、なんとも魅力的です。 

この100年前の夫婦について読み始めると、ぐんぐん引き込まれてしまいました。 
さびしい夜、ランプの芯を下げて夫婦2人で怪談をしたなんて、いいですよね。(こちらのブログに紹介されています。)
こちらに紹介されている、小泉八雲が100年も昔、息子のために作った英語学習カード、かわいくて、彼の愛情がしのばれます。
でも、当時は国際結婚は珍しく、正式に結婚にこぎつけるまでは、長い時間がかかったようです。(こちらのブログで詳しく紹介してくださっています。)



昔NHKでテレビ番組になって、壇ふみが節子を演じたとか、見てみたいなぁ。



本題にもどって、怪談の朗読ですが、英語で聴くのも味があって、怖い。
ラフカディオの表現は、素朴でやさしい言葉遣いで、わかりやすいと思います。
彼の表現した日本の怪談の世界を、アメリカ人の方たちがどう朗読してくれるか、面白いです。


耳なし芳一のはなし(The Story of Mimi-Nashi-Hoichi)

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平家のたたりの話しを、Markさんがゆっくりとわかりやすい朗読で読んでくれています。
ちょっと長いですが、ぜひクライマックスまで聴いてください。


Horror Story Collection 002 より
(このページの上から7つめ)

The Story of Mimi Nashi Hoichi by Lafcadio Hearne - 00:23:59
Source: E-text (The Project Gutenberg 第一話)
Read by: Mark Nelson



雪女(Yuki-Onna)

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日本の雪国の物語ですが、この男性による朗読もじんわりした味があり、
ゆっくりめで聴きやすいです。

Short Ghost and Horror Story Collection 001より
(このページ一番下)

Yuki-Onna by Lafcadio Hearn - 00:12:13
Source: E-text (The Project Gutenberg 上から3分の2ぐらい)
Read by: rasputin




人形の墓 (Ningyo-no-Haka)

これは怪談ではなく、1897年に出版された『仏陀の国の落穂』という怪奇文学に入っているそうです。
淡々と語られる朗読ですが、不気味に怖いです。

Short Story Collection Vol. 014より
(このページの上から6つめ)


Ningyo-no-Haka by Lafcadio Hearn - 00:08:54
Source: E-text (英文テキスト)
Read by: David Barnes



Audio Bookのダウンロードの仕方:

まず、LibriVoxの各ページに行きます。
(今回は3篇とも短編集に収録された朗読なので、すべて違うページです)

各物語の好きなサイズのファイルを右クリックします。
(真ん中のmp3@128kbps が一番音質がいいです)



右クリックで、「対象をファイルに保存」を選ぶと、
ちょっとしてファイルを保存する場所を確認してきます。
保存したい場所を選んで、「保存」ボタンを押せば
ダウンロードが始まります。
保存が完了したら
「閉じる」ボタンを押して、「保存」は終わりです。

保存したファイルに行って、
そのファイルを右クリックして「再生」ボタンを押すと、
PC上で聞くことができます。
(物語全部を保存した場合は、まず右クリックで展開する必要があります)

イヤホンのついたプレーヤーに、
データをコピーすることもできます。

ではHappy Listening!

コメント

耳なし芳一聞いてみました。

Dillさん、こんばんは。

先ほどは私のブログにコメントありがとうございます。
今年のイギリスの天気はどうですか。

真夏でもセーター持参のイギリスでしたが、フィンランドはもっと寒いだろうと思いますが予測不能です。

日本では夏は怪談話がつきものですが、イギリスもそうなんでしょうか。
耳なし芳一をダウンロードして最初の方だけ聞いてみました。Markさんの声とてもいいですね。
iPodに入れて聞いてみます。フィンランドの旅行の準備でバタバタしてますので、じっくり時間が取れないのですが、出かける時の友にiPodの朗読は欠かせません。

いろいろ紹介していただきありがとうございます。

Re: 耳なし芳一聞いてみました。

katakuri さん、イギリスは秋めいてきました。
朝夕が涼しくて、イギリスでは南のこの辺でも、15度を切りますし、
スコットランドの方では明け方9度になるとか。
フィンランドはさらに北、くれぐれも涼しい用意をされるといいと思いますよ。

それにしても、楽しみですね!! 私は北欧に行ったことがないのですが、独特の雰囲気がありそうで、行ってみたいです。

> 日本では夏は怪談話がつきものですが、イギリスもそうなんでしょうか。

イギリスもゴーストストーリー大好きですけど、夏に限ったことではないような気がします。
この前行ったエジンバラでも、17世紀からそのまま残った入り組んだ旧市街で、
幽霊屋敷を歩くツアーが人気でしたよ!
ロンドンでも切り裂きジャックや、幽霊屋敷のツアーがあるのですが、
もしかしたら、じめじめと暗くなる冬にふさわしい風物詩かもしれません。

フィンランドを楽しんでいらしてくださいね!

まさに暑い夏にぴったりの、ひやーっとするお話でした。

Dillさん、8月の本のご紹介ありがとうございます!
これまた季節にピッタリの本のご紹介ですね!
今日聴き終わりました。
東京は連日とても暑いのですが、ひやーっとするような3話でした。

それぞれ、とても上手な男性の読み手でしたね。
平家を英語読みでヘイキと読んでしまっていたのだけはちょっと気になりましたが(笑)。
小泉八雲のほかの本も読んでみたくなりました!

ではまたー。

Re: まさに暑い夏にぴったりの、ひやーっとするお話でした。

もつこさん、返事が遅くなってごめんなさい。
夏休みで、子どものおつきあいでまたまた、ちょっと留守にしてました。

この読み手の方たちは、恐怖を盛り上げるのに工夫をしてくださっていますよね。
日本でも、夏の夜にふとんに入って怪談をしては怖がって楽しむけど、
西洋でもゴーストストーリをするのでしょうかねぇ? 今度きいてみたいです。

ヘイキの読みはなんだか聞き流してしまったのですが、
平家蟹とか、鬼火とか、こういう背景があったんだ、と私は気をとられていました。

いつも興味ぶかいコメントをありがとうございます!

Dillさん、はじめまして。

Hyde と申します。「こどもしき」からこちらのサイトを訪問させていただいています。

今回ご紹介いただいた「耳なし芳一」と「雪女」を聞いてみました。どちらも、とても聞きやすい朗読で、楽しめました!「耳なし芳一」を聞いているときは、私の頭のなかで琵琶が響き、英語の音と重なって、なんとも不思議な感じがしました。

コワイ話が好きなので、「耳なし芳一」が収められた『Horror Story Collection 002』、そして『Horror Story Collection 001』から、その他の作品も聞いてみようと思っています。

ご紹介ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。

Hydeさん、

はじめまして、こんにちは!
ちょっと旅行をしていて、返事が遅くなってごめんなさい。

「耳なし芳一」を英語で聴くのって、私も不思議な気がしました。 ちょっと変なたとえですが、イギリスのアンティークショップで、日本の根付なんかを見るのと、ちょっと同じ感触です。 外国で、じっと日本のスペースを作っていて、よくここまで旅をしてきたねー、っていう懐かしさ。  私は琵琶の音がすぐ浮かばなかったのですが、言われてみるとそうですね。

怖い話し、私も聴いてみたいなっと思います。 英語圏の怖い話って、どんなだろう・・・・面白い作品があったらぜひ教えてくださいね。

これからもどうぞよろしく!

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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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