英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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昨日の夜更けまで、最後の数章を一気に聴きました。
160年以上前、この原稿を送られた出版社の編集者は、読み始めたら止められず、
食事もろくに取らずに、夜までには一気に読み終え、すぐに出版にとりかかり、
出版されるや2500部をすぐに間に売り切ったとか、
当時の人々がこの物語の面白さに興奮したわけがよくわかりました。

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この名作にはさまざまな評論や研究が尽くされているのでしょうが、
私のごくささやかな感想をいくつか。
(物語の筋を書いてしまっています! 知りたくない方は読まないでください。)

まずは、この恋愛小説は、愛情の描写がつくづくうまいなぁ、と感心しました。
JaneとMr Rochester, JaneとSt Johnの会話の生き生きとした面白さ、
Janeの心のゆれや喜びや恐れが、ひしひしとつたわってきました。


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同じ女性として、どうしても気になったのは、
Janeが膨大な遺産相続をしなければ、Independentな女性になれないと描かれていること。
この物語の後半は、やや都合よい偶然が重なるのですが、
その中で一番不自然なのは、私の感覚では遺産が都合よくころがりこんでくること。
この遺産がなければ、JaneはIndependentな女性として、Mr Rochesterと再会できないのか? 当時最高の教育を受け、当時の選択としては最善に近いGoverness(家庭教師)やMistress(小さい女学校の校長)という職を、有能にこなせる力をもつJaneでも、財産がなければDependentな存在でしかないのか? 
Charlotte Bronteにとっては、都合よく財産を相続する以上に、財産の無い女性が自立できる設定にする方が、“不自然な”ことだったのか?  Charlotte Bronteは、そこまで女性の自力での自立の可能性を信じていなかったのか?
もしそうだったら、女性にとって本当に生きにくい時代なぁ。
Jane AustenのPride and Prejudiceでも同じことを感じたけど(ここに当時の財産事情を書きました)、Jane Eyreでもまだ財産の有無が女性の存在価値を圧倒的に規定してしまうのか・・・
あと50年後に登場するBeatrix Potter (ピーターラビットの作者-彼女についてはこちらに書きました)の力強い自立とはかなり強い対比があります。

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最後に、Elizabeth Klettさんの朗読なしでは、この難しい表現が散りばめられた
長い小説を終わりまで知ることはできなかったと思い、心から感謝したいです。
難しくて、大事なところをずいぶん聴きのがしてはいるのですが、あらすじを追えただけでもとても楽しかったです。

Elizabethさんは、ただ単に文字を読み上げるのではなく、彼女の解釈したJane Eyreの世界を表現してくれているのを、つくづく感じました。
たとえば最後に、Janeが、Mr. RochesterとSt Johnについて話しながら、
ちょっとジェラシーをたきつける、コケティッシュなシーンがあり、
そこは短い言葉ながらJaneらしい機知に富んだ応酬なのですが、
Elizabethさんの朗読は、作りすぎずに知性が感じられ、Janeの息吹を感じました。
この短い会話をどう表現するか、読む人はそれぞれ違うと思いますが、
私はElizabethさんの世界がとても魅力的だと思いました。

Charlotte Bronteが魂を込めて、彼女の心に渦巻く思いを書きこんだJane Eyre、
深い感銘を受けました。

コメント

また改めて楽しむことができました

聴き終わられたんですね。この長い物語を。Dillさん、さすがの集中力ですね。
それで、今、私も、37章、聞きました。2人が再会する最後から2つ目の章。最初は、家事をしながら。でも、途中で、パソコンの前に座って、ニヤニヤしながら・・。かわいいですねえ。2人とも。お互いに探りを入れながら、押したり、引いたり・・。
この時代の社会状況は、まだよく見てないんですが、この章では、Independentという言葉が気になりますよね。社会のランクは、今でも、あるような、ないような・・ですが、Jane がお金を得て、多分、家系的にも、証明されて、体が不自由で助けの必要となったMr Rochesterと同等となり、自信をもって対峙してますよね。
ハラハラ、ドキドキ、痛快(欲に流されず、自分に正直に生きて、ちゃんと‘都合のよい’幸運に恵まれる)な、体験のできる面白いお話でありながら、それだけではなくて、今も昔も変わらない人間性とか、描写の美しさとかが、あるなあ・・・と、さらにお気に入り度が増したところです。


Dillさん素敵な感想をありがとうございます。

Independentのくだりは、Jane Austinの時代と似て「働かなくても一生食っていける」財産があることが
Independentの意味だったのかな~とぼんやり考えてました。仕事をして生活費を稼ぐなんて劣等、みたいな。

20歳も年上のMr Rochesterを嫉妬させ、もてあそぶ(って言い過ぎ?笑)Janeは現代的というか、こういうのってビクトリア朝の読者にはとってもショッキング!だったのでしょうね~。

私は映像でも観たので、Mr Rochesterがドキドキしながら様子を伺っている様子、そんなRochesterが可笑しくてたまらないといった感じでJaneがニヤリとしている様子がよくわかりました。
Dillさんの記事を読んでElizabethさんの朗読でもその辺りチェックしてみたいと思いました。

エコーさん

Half Termで子どもとBirminghamの方に行っていました。 
くねくね続く丘に羊がいる風景と、初夏の緑の美しさに目をあらわれる気がしました!

私は最後の方で、ああ、Janeってこういう人だったんだ、って彼女らしさがのびのびと現れて、
うれしくなりました。
SJの前では、へびににらまれた蛙(って言ったら言い過ぎかな?)というか、勤勉で、正しくて、礼儀にそったSJの前では、本当の自分でいられないような・・・いっしょに行かなくてよかったね、って思いました。
私も、37章あたりは、ひとりで聴きながらニヤニヤしてしまいました♪

イギリスって、財産とか、お金のあるなしが大事な国だったんだなぁ、と改めて感じました。 その価値観って、今もかなり強く残っているかも・・・?娘は私立の女子校に行っているのですが、時節がらお父さんのお給料がいくら減ったとか、株でいくら損したとか、具体的な金額を娘たちが話題にしているらしいです。 そんなこと子どもが話すことじゃないでしょ!とウチでは渋い顔をしてしまうのですが、み~んな当たり前に話しているよ!という娘に、へ~っと、驚きました。

Hazelさん

JaneのPersonalityって、どうやってCharlotte Bronteの中にはぐくまれたのか不思議ですよね♪

私はついついMr Rochesterを、CBがベルギーで知り合った既婚の男性に重ね合わせて、彼女がこんなふうに恋を語ってみたいと心に描いていたシーンを書いたのかなぁ、と思ってしまうのですが・・・
それにしても、ぽつんと離れた牧師館で家族だけで暮らしていた3人姉妹が、こんな物語をぱっと書いてしまうなんて、3人姉妹でどんな話しをしていたのかなぁ、って考えはじめると、勝手なイメージが広がります。 そんな不思議さがあるから、彼女の家に世界中からファンが訪ねてくるのでしょうね。
私も行きたい! 

まだまだ残る

Dillさん、まだJane Eyre熱が収まらない雫です。
休みの日はなかなか洋書を読む暇がないので、ちょうど良く、やさしい絵本でストレッチです。
今回、聞き読みを試したのは初めてで、とても参考になりました。読みたくないけど、耳に入れられる時はお気に入りの朗読を堪能しても良いですね。
何気ないことで、実は今まで気づきませんでした。
実は事後報告ですが、DillさんのBlogをリンクさせていただきました。もしも不都合がありましたら、お知らせくださいませ。連絡が後になり、ごめんなさい。

雫さん、

休みの日に、やさしい絵本を読むなんていいですね。
日本は、そろそろ梅雨が近づいて、くちなしやアジサイの季節ですねぇ。

私は英語の本を読もうとずっと思ってきたのですが、楽しんで英語を読むことがなかなかできなくて、結局聴きながら読む→ほぼ聴くだけ と変わってきて、今はほとんど聴くだけになりました。 読む方は、新聞や論文や、情報収集のためのReading for Informationに限られてしまいました。 
今は、それが私の好きなスタイルで、楽しいのだから、無理に英語でReading for Pleasureができなくてもいいや、という気持ちになってます。 人それぞれですねぇ~

リンクしていただいてうれしいです! 

私も聴きました

The Railway Children に続いて、Dillさんが絶賛していらっしゃったので、ずっと気になっていたJane Eyre をLibriVoxからダウンロードして聴きました。

本当に素敵な朗読で、簡約版を読んだばかりだったのにもかかわらず、とても楽しめました。
ご紹介ありがとうございました。

それにしてもJane Eyreの1章1章ってすごく長くないですか?ダウンロードするときにもそう思ったのですが、実際に聴いてみると「この章が終わるまで」と思ってもなかなか終わらなくて、中断すること数知れず、でした。

Re: 私も聴きました

sunsetさん、コメントありがとうございます。
Jane Eyreみたいな、ちょっと敷居が高いような気がする古典を、気軽に試したり、楽しませてくれるLibriVoxって、やっぱりうれしいですよね。
これって、全体も長いし、各章も長め、筋運びも濃厚なので、聴くにもやや体力(気力?)がいるなぁ、と私も思いました。 でもそれだけに、最後までたどり着くと、感慨もひとしおなのかもしれませんね。
その気になって眺めると、LibriVoxには、「いつか読んでみたかった」、みたいな古典がいっぱいあるので、秋の夜長になったら、じっくり聴いてみたいなぁ、と思います。

素敵だと思った朗読を、他の方も楽しんでくださったとうかがうと、とてもうれしいです。
秋の夜長まではまだしばらく、蝉の鳴く残暑ですね(イギリスでは蝉は全くいないので、懐かしいです)。
新学期に向けてレッスンの準備にも力が入る時期だと思いますが、お元気で!

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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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