英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
おとといの午後、BBCでテレビドラマとして放映されました。
たまたま見始めて、15歳の娘、12歳の息子と3人、すっかり見入りました。
その後、本も読んでみて、心にずっと残る物語だと思いました。


dustbin-baby.jpg


The Dustbin Baby
Jacqueline Wilson



14歳の誕生日の朝、Aprilは欲しかった携帯をもらえませんでした。
AprilをFoster CareしているMarionは何でも旧式、携帯も嫌なものとしか思っていないから。 
Marionがプレゼントしてくれたイヤリングに見向きもせず、Aprilは学校に向かいます。 
「普通の」女の子の友人と電車で学校に向かいながら、Aprilは自分もただ普通になりたいだけなのに、友人と同じになりたいだけなのに、普通のママが欲しいだけなのに・・・なぜ自分は普通になれないのだろう・・・と心が沈んでいきます。
14年前の今日、Aprilはピザ屋の裏のゴミ箱に捨てられていた赤ん坊、Dustbin Babyでした。
友人のにぎやかなおしゃべりを聞きながら、Aprilは、今まで自分の人生で出会ってきた人に会って、自分の14年間をたずねてみようと思いたちます。



AprilがFoster FamilyやCare Houseをたずねていくにつれ、彼女の辛くて悲しい思い出を知ることになります。 その悲しみを、誰にも言えず、しんしんと、心の中に閉じ込めてきた彼女の傷の深さが切実に伝わってきます。

とても丁寧に作られたドラマで、Aprilの学校生活や、友達とのやりとり、街並みが、淡々とした臨場感をもって描かれます。
Aprilがずっと一人ぼっちで遊び続けた紙の人形をうまく使って、過去の場面もきれいな色使いで、静かに語られます。 April役の少女はNorthern Lightの映画でLyraを演じたDakota Blue Richards でした。近所の女の子のような親しみ感がある繊細な演技で、年が近い娘はとりわけ親近感を感じたようでした。 
日本にもたくさんいるJacqualin Wilsonのファンにも見てもらえるといいのにと思う素晴らしいドラマでした。

ドラマを見た余韻で、原作も読みました。 うちの本箱にハードカバーがあるところを見ると、小学生だった娘に発売早々せがまれて買ったのでしょう。 ドラマをみていても、ここが原作と違うよ、と熱心に解説してくれたほど、娘には印象深い本だったようです。

読んでみて、ドラマとはまた違う味があるとは思いましたが、読みやすい英語で、ぐんぐんと読者を引き込むJacqueline Wilsonの筆が冴え、彼女の数多い作品の中でもとりわけ魅力的な一作だと思いました。
特に印象に残ったのは、14歳のAprilが、自分を捨てた母親に、自分の身の回りの少女を重ね合わせながら思いをめぐらせていくことでした。 
内気な少女がパーティーで、見ず知らずの少年とたった一度の思いがけないなりいきで妊娠し、誰にも言えず、一人でトイレで赤ちゃんを産んで、そのまま捨てたのかもしれない・・・誰かに襲われての妊娠だったろうか・・・一度でも捨てた赤ちゃんを思い出しただろうか、彼女は次の子どもは可愛がってそだてているのだろうか。 
Teenage Mumがとても多いといわれるイギリスでは、14歳のAprilにとって、母親は遠い年上の人ではなく、自分にごく近い女性に思われ、また15歳の私の娘も、Aprilとその母親両方に、自分を重ね合わせてドラマを見ているようでした。

こんなむごい世界を子どもに読ませる必要があるのか、と多くの大人に言われながら、Jacqueline Wilsonは、問題をかかえた少女たちの物語を書き続け、少女たちに圧倒的な人気があります。 娘が読まなくなってここ3-4年、彼女の新作を読むこともなくなりましたが、作品を読むたびに強く訴えるものを感じる、素晴らしい作家だと思います。

追記
BBCは数ヶ月前から、放映された番組を、その後一週間、インターネットで自由に見られる、iPlayerというサービスを始めました。使ってみると、これはもう画期的に素晴らしく、見逃した番組を見たり、好きだったものを見直したり、お友達に勧めたり、テレビが時間に縛られなくなりました。
Dustbin Babyもイギリス国内なら来週の土曜まで見られますので、ホームページでBBC Oneの21日3時25分をご覧ください。
国外からは見られないのは。。。残念です。

コメント

初めまして☆

こんばんは、そして初めまして☆
お気に入りのタドキストさんちを経由して、以前こちらに寄せて頂いて以来、ちょくちょく除かせて頂いていたのですが、コメントは今回が初めてです。よろしくお願いします。

BBCでこのドラマが放送される朝(日本は午後でした)に、Jacqueline Wilsonのニュースレターが届き、トレーラだけ見ることができました。私は、BBCのドラマ(コメディ含)がとても好きなので、機会があれば是非全編見てみたいものです。すでにペーパーバックは入手していますが、未だに積読本状態なので、この機会に(正月休みにでも)読んでみようと思います。

また遊びに来ます♪

ドラマが見たい!

Dillさん、こんにちは。
ドラマでDustbin Baby!いいですね。ぜひ,見てみたい。残念ながら日本からは無理なんですね。DVDになって発売になったらぜひ買いたいと思います。
日本でもJacqueline Wilsonは人気があります。最近翻訳本もいっぱい本屋さんにならんでいます。
Dustbin Babyを読んだのは4年ほど前でしょうか。感動しました。これが児童書のジャンルであることに驚きました。日本の児童書ではこういう内容のはないと思います。イギリスの児童書の豊かさはすばらしいと思います。
Jacqueline Wilsonの本をいくつか読みましたが,この本が一番印象に残っています。多読でこんな本に巡りあえてほんとにうれしく思いました。

りとるさん、

はじめまして、コメントありがとうございます。
りとるさんはJacqualine Wilsonがお好きなんですね。 ブログにうかがったら、おなじみの本がいっぱいあって、興味深深に読ませていただきました。The Illustrated Mumは、私もとても好きです。 主人公の少女の気持ちがあまりに切ないけど、いつまでも心に残っています。 The Illustrated Mumも数年前にテレビで放映されて、悲しいドラマでしたけど、見入ってしまいました。 (今ちょっと検索したら、YouTubeに一部出ています。 著作権のことを考えると削除されてしまうかもしれませんが、ご興味があればどうぞ。私はいいドラマだと思いました。http://uk.youtube.com/watch?v=_sJQU13Q6Q0

彼女のニュースレターもあるのですね。Jacqualineは、積極的に子どものためのチャリティーや読書について活動したりして、素敵な女性だなと憧れてます♪ 彼女の自叙伝も楽しかったので、お勧めします!

katakuriさん

日本でもJacqualine Wilson が人気があってうれしいです。 こんなに読みやすいリズミカルな英語で、これだけのことを伝えるのだから、すごい作家ですよね。私もはじめてめて彼女の作品を読んだときは、すっと読めるのと、物語が深いのとで、びっくりしました。
今はどうかわかりませんが、娘が読み始めた8-9年前は、文章が簡単なのでちょっと軽く見られ、7-8歳の子どもが読むには内容が深刻すぎて、親や先生には"う~ん”という雰囲気があったように思います。でも、彼女はずっといい作品を描き続けて、今や大御所(!)の貫禄ですよね(笑)。 

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://corianderuk.blog80.fc2.com/tb.php/140-295f829d

名前:
メール:
件名:
本文:

Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

全ての記事を表示する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。