英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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マザーグースのCDを聴いていると、
このさわやかで明るい出だしが印象的。

orangeand-lemonsbabyopera.gif
Walter Crane (The Baby’s Operra)


"Oranges and lemons", say the bells of St. Clement's
"You owe me three farthings", say the bells of St. Martin's
"When will you pay me?" say the bells of Old Bailey
"When I grow rich", say the bells of Shoreditch
"When will that be?" say the bells of Stepney
"I do not know", says the great bell of Bow

Here comes a candle to light you to bed
And here comes a chopper to chop off your head!
Chip chop chip chop - The last man's dead.



Orange and Lemons
↑をクリックすると唄が聴けます。 The V&A Museum of Childhood


オレンジとレモンがたわわになるイメージで始まります。
イギリスも果樹は多いけど、りんごやプラムが中心、
オレンジやレモンはイタリアやスペインから来る果物です。
明るい、南ヨーロッパを思わせるような出だしです。

それが何故か、2行目から借金の話しになるから、不思議な唄です。
しかも、借金は出世払いにしてくれ・・・・
いつ出世するかわからないよ・・・・
という無責任さ。 

“three farthings”は昔のお金の数え方。

借金の会話をしているのは、教会の鐘たちです。
ロンドンに古くからある教会の名前を唄っているので、
ロンドンのどの教会のことか、いろんな説が流布しています。


orangeand-lemoncomplet.gif
Mother Goose's Complete Melodies 1886



イギリスに来ていつごろからか、
どこに行っても目に留まるようになったのが教会とその塔です。

イギリスは田舎の村が素敵なので、
名もない小さい村を、よく散歩して、
家なみや、森や、畑や、小川が美しくてうっとりするのですが、
いつも、印象的なのが教会です。

presbyterian-church-00883-350.jpg
近くの教会の100年ほど前の写真です。

田舎の村に向かって、道を歩いたり、車で走っていくと、
くっきりと空に突き出す教会の塔が、まず目にはいります。
教会の塔を目印に、村に近づいていきます

村に入って歩き回ると、たいてい村の真ん中に教会があります。
日曜の午前中でもない限り、ひっそりしているけど、
どっしりとずっと荘厳だったり、小さくても華麗だったり、
外からでも手に込んだステンドグラスが見えたり。
教会の裏には、古い墓石が並んでいます。

近所の街でも同じです。
車で込み合った、家の並ぶ道を走っていくと、
店が増え、パブが見え、そして教会の塔が見えてきます。
そこが、たいてい街の中心、High Streetです。


ロンドンに向かう電車に乗っても同じです。
家と畑が交互に続く窓の外を見ていると、
ぱっと教会の塔が目に入ります。

st-georges-00909-350.jpg
こちらは息子の学校の隣の教会の100年前。 ここで、学校のクリスマスミサをします。


ほんの100年前、ビクトリア時代に遡れば、
ロンドンにも高いビルはまだなくて、
小さくびっしり立て込む家なみの上に、
大きな空が広がっていたはずです。
そして、ロンドンのたくさんの教会の塔が高さを競うように
そびえていたのだと思います。
日曜の朝ともなれば、
ロンドン中の教会の塔から、鐘の音が響いたのでしょう。

late Victorian London
Late Victorian London

この唄はロンドンの子どもたちが、
はるかにそびえる教会の塔の鐘を聞きながら、
言葉遊びのように、教会の名前とRhymeする言葉を捜して、
歌を作ったのが始まりかもしれないそうです。(ここ

ところで、この唄の最後では、突然リズムが変わって、
ベットに行くためのキャンドルが登場して、
首をはねるための、首切り人までやってくる・・・
なんとも不思議な組み合わせ。

昔、ロンドンで公開処刑が行われていた頃、
罪人が処刑場に向かって道を行く時、
教会の鐘がなりひびいたそうです。
その昔の慣わしを唄ったものかもしれないそうです。

これは日本の「通りゃんせ」のように遊ぶ、遊び唄です。

orangeandlemonsgreengames.jpg
Book of Games Kate Greenaway 1900


アーチを作る2人は予め、オレンジかレモンになり、
どっちがどっちかは、秘密にしておきます。
唄のお終りのところで、2人に挟まれつかまった子は、
オレンジかレモンを選んで、アーチの子どもの後ろについていきます。
最後の一人がつかまったところで、
オレンジとレモン、どっちが多いか比べるそうです。

orengelemonouroldn.gif
Henriette Willebeek le Mair (Our old nursery rhymes 1911)

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Mother Goose's nursery rhymes 1902

orangelemons215.gif
Mother Goose's nursery rhymes 1902

orangelemon34.gif
Nursery rhymes (Volume 3) 1916?

この唄には、いろんなバリエーションがあります。
ロンドン以外の街を謳った唄もあるそうです。

これは、古い本によく登場する唄です。

OrangeandlemonlBrooke.gif
A nursery rhyme picture book, [no.1]; 1914? Brooke, L. Leslie

この同じ本に、妖精たちがOrange and Lemonで遊ぶ
不思議なイラストもあります。

orangeandlemonbllook.gif
A nursery rhyme picture book, [no.1]; 1914? Brooke, L. Leslie

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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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