英語で本三昧

英語の朗読を聴いて楽しんでいます。 

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こんなマザーグースもあるんだ、という唄をひとつ。
出だしは、鐘の音が鳴り響き、気分がいいと思いきや・・・・

dingdongourlod1.gif
Henriette Willebeek le Mair (Our old nursery rhymes 1911)



Ding dong bell
Pussy's in the well
Who put her in?
Little Johnny Flynn
Who pulled her out?
Little Tommy Stout
What a naughty boy was that
Try to drown poor Pussycat,
Who ne'er did any harm
But killed all the mice
In the Farmer's barn!



唄です。 上の詩を見ながら聴いてください。


PussyやPussycatは猫の愛称です。
猫は井戸の中に放り込まれているんです。

誰がやったの?
Johnny Flynnって子。
誰が助けたの?
Tommy Stoutって子。

Naughty Boyは、いたずらっ子。
ちょっとかわいい「やんちゃ」な語感の時もあるけど、
ここはワルガキっていう雰囲気だろうな

Do harmは悪いことをするって意味だけど、
この猫は悪いことなんて全然してない。

Barnは納屋。
昔のイギリスの家には、ちいさいねずみがずいぶんいたようで、
猫は、真剣に、ねずみを取るために飼われていたらしい。


dingdonbabyopera2.gif
Watter Crane (The Baby’s Operra)


この唄は古くからあったようで、1580年には、よく似た唄が記録されています。
一行目のDing Dong Bellという響きのいい言葉は、
400年前のシェークスピアのベニスの商人にも出てくるとか。

マザーグースを聴き始めて早々、最初の鐘の音はとても印象的だったけど、
あとの部分は、猫が出てくることしかよくわからなかった。

初めて文字でこの唄を見て全部の意味がわかった時は、
残酷な唄だなぁと・・と驚いたのですが、
この唄はあちこちでよく聴くので、段々と慣れてきて、
印象深いマザーグースのひとつになりました。

好きだ、というわけではないけど、これもマザーグースっていう感じです。
それに、教会の鐘の聞こえる、村の井戸と、猫、ってイメージが鮮明。
こんなにイラストが描かれているし、人気のある唄なんだと思います。

dingdongbelleulalie3.gif
Frederick Richardson (Mother Goose 1915)

調べてみると、この唄もともとは、猫は井戸に溺れさせられたまま、誰にも助けてもらえなかったとか。

Who pulled her out?
Little Tommy Stout
の2行がないのがオリジナルのスタイルだったそうです。

でも、この唄をまねて、池に猫を放り込む子どもがいるので、
これはいけないと、他の男の子が猫を助ける唄に変わっていったそうです。
(The Oxford Dictionary of Nursery Rhymes Iona Archibald Opie Peter Opie )

Dindg-dongComplete_Melod.gif
Mother Goose’s Complete Melodies 1886 Various artists



大分以前にグリム童話などで、「昔話は残酷で、恐ろしい」という本が随分流行ったけど、
マザーグースでも、恐い唄はけっこうたくさんあります。


昔は、子ども向けに作られたお話しと言えば、
いい子の押し付けのようなものが多かったそうです。
とりわけ、ビクトリア時代は、学校や教会が、道徳的なお上品さやきれいごとを子どもに教え込むのにやっきになったそうです。
そんな話しばかりでは、窒息しそうだから、子どもたちは、ばからしかったり、残虐だったりするマザーグースを歌って、息抜きをしたんだろうな、と平野敬一さんが、「マザーグースの唄」に書いています。
マザー・グースの唄―イギリスの伝承童謡 (中公新書 (275))


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今の子だって、似たようなところがあるような気もします。
まったく違う学校に通う娘(14歳)と息子(11歳)が話しているのを聞くと、
同じような、際どい替え歌やら、都市伝説が生徒の間でこっそり語られていて、
それを教えあうのが、面白いみたい。
いつの時代もスキャンダルや恐い話しを求めているのが、人間の一面?


同じ平野さんの本によると、50年ほど前、マザーグースの改良を目指すグループが200近くの唄に改良が必要とリストを作ったそうです。
その不適切の内訳は、動物や人間への残虐行為が12件、盗みや不正直14件、身障者への蔑視15件、暴力23件、人種偏見2件等などだったとか。
マザーグースの主要な研究書に載っている唄が600-800件ぐらいですから、見る人によっては、マザーグースは不適切な表現だらけ、ということなのでしょう。


dingdongsmith4.gif
Jessie Willcox Smith  (The Little Mother Goose 1912)

この唄の中身が気になって、ついつい長い言い訳を書いてしまいました!

dingdongbell7.gif
Nursery songs & rhymes of England - Smith, Winifred 1895

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The original Mother Goose melodies 1878


dingdongbell108r.gif
A book of nursery rhymes 188?


dingdong215.gif
Mother Goose's nursery rhymes 1902

dingdongbell81r.gif
Songs for the nursery 1808?

コメント

Dillさん、おはようございます♪
どれもこれも好きなマザーグースだらけ…
まいってしまいます~♪

この堂々とした旋律から始まる唄は、マザーグースを聞き始めた当初から、DingDongBell~!と口ずさんでいました^^

気に入って口ずさみ 裏話まで覗いてみると、意外に残酷な背景をもつマザーグースが多いのにビックリしましたが、そんなことを感じさせない明るい旋律とのギャップに魅力を感じています(笑)
調子がよくって明るいのは家事と一緒に口ずさんだりして楽しく毎日を過ごす工夫の一つなのかなーと思ったりして、生活とマザーグースの切れない仲に思いを馳せます^^
家事をするときにはマザーグースははずせません♪
いつも魅力的なご紹介をありがとうございます^^
(Dillさんの記事を読んで ますますマザーグースにはまりつつあります♪)

こんにちは!ぴっちゃんさん。

私もDingDongBell~!と口ずさんでいましたよ!!
この出だしの調子のよさが大好きです。
それがどうしてこういう中身が続くのか、???ですが、あんまり気にせず唄っちゃうのがいいですよね。
私も台所仕事や、掃除の時は、英語でいろんなものを聴くのが楽しみです。
このところ、100年ぐらいの昔の、古いけどとても美しいマザーグースの本を何冊も見ていて、愛着がさらにわいてきました。
いつも暖かいコメント、ありがとうございます!

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Dill

Author:Dill
イギリスのロンドン郊外に住んでいます。 
本は大好き。読む本がなくなると落ち着きません。
とうとうまわりに日本語の新しい本がなくなってしまったので、英語の本を楽しみたいと思っています。

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